実験の記録 Record

2023年7月24日 月曜日

R5 ふくい缶サットグランプリ

日 程:令和5年7月22日(土)、23(日)
場 所:教育総合研究所 サイエンスラボ物理・地学 
参加者:県内中高生36名
審査員:青柳 賢英氏(福井大学産学官連携本部 特命准教授)
    嶋田 浩文氏(福井県工業技術センター新産業創出研究部宇宙技術研究グループ 主任研究員)
    今澤 泰秀 (福井県教育総合研究所教科研究センター理科教育課 課長)
内 容:1日目 事前プレゼン発表・機体審査・フライト競技・事後プレゼン製作
    2日目 事後プレゼン発表・表彰式

 7月22日、23日に缶サット High School「ふくい缶サットグランプリ」を開催しました。このグランプリは、令和2年度に開始したもので、今回で4回目を迎えました。今年度から、上位大会である「缶サット甲子園」が通常開催されることとなり、本大会もその地方大会を兼ねて実施しました。今年度は県内から8校が参加し、本年2月実施の「電子系講座」、6月実施の「構造系講座」を経て本大会に臨みました。「構造系講座」終了から本大会の実施までには、約1か月ありましたが、例年以上に事前のフライトテストや技術的支援を申し込む学校が多く、各学校の優勝への意気込みがとても強い大会となりました。審査員は、各校の「ミッション概要資料」「事前プレゼン」「フライト競技」「事後プレゼン」を総合的に評価し、「最優秀校」を1校、「優秀校」を2校選出しました。今回は更に、「審査員特別賞」も1校選出しました。

 

 

 事前プレゼンでは、各校とも、自分たちが設定したミッションの目的や意義、新規性について、また、缶サットの構造について、論理的に詳しく説明していました。さらに、ミッションの達成度を「ミニマムサクセス・フルサクセス・エクストラサクセス」の3段階に分け、それぞれをどのように評価するかについても、わかりやすく説明していました。継続研究を行っている学校だけでなく、参加した全ての学校が、例年より高水準の目標を掲げグランプリに挑んでいました。

事前プレゼン1.jpg事前プレゼン2.jpg事前プレゼン3.jpg

 

 

 フライト競技では、缶サットをドローンに積んで上空50mから投下しました。今年はフライトを2回行い、1回目のフライト結果を受け、2回目のフライトでどう修正するかも審査のポイントにしました。昨年はパラシュートが開かずそのまま落下してしまう学校もありましたが、今年は、パラシュートが開かなかった学校は1校もありませんでした。また、写真撮影や気圧データの取得に成功している学校も多く、事前準備の入念さが窺えました。

フライト1.jpgフライト2.jpgフライト3.jpg

 

 

 事後プレゼンでは、取得したデータを一晩かけて詳細に分析したり、様々な要因について複合的に解析したりして、失敗したミッションの原因について追究した結果を、論理的に発表していました。また、明らかになった原因を取り除くための具体的な改善プランについても提示し、そのプランについて、いつまでに何をするのかという今後のマネジメントについても発表し、次のステップへの意欲を示していました。

事後プレゼン1.jpg事後プレゼン2.jpg事後プレゼン3.jpg

 

 

 参加した受講生からは、「短い準備期間で、高水準な目標に向かって努力する経験はとても貴重で本当によい経験になりました。」「学校の探究の時間でも『缶サット』を題材に研究しているので、この大会に参加してよいデータを取ることができました。今後も引き続き研究していきたいと思います。」「缶サット甲子園に出場が決まったが、継続研究ではない本校の力だけでは甲子園でよい成績を出すことが難しいと感じるため、昨年参加した高校と情報や技術交流をしながら挑んでいきたい。また、本校は探究の授業で『缶サット』に挑んでいるため、情報や技術の伝承や蓄積が難しい状況にある。他校のように部活動に研究を引き継ぎ、継続して取り組んでいけるようにしたいと思う。」などの感想が寄せられました。

最終結果

最優秀校   … 福井県立藤島高等学校
優秀校    … 福井県立高志高等学校、福井県立金津高等学校
審査員特別賞 … 福井県立高志中学校

最優秀校_藤島高校.jpg 優秀校_高志高校.jpg 優秀校_金津高校.jpg


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