日 程 令和2年1月12日(日) 午前の部 8:50~12:20
午後の部 13:20~16:50
場 所 サイエンスラボ生物
参加者 高校生75名、中学生7名
講 師 京都大学iPS細胞研究所(CiRA)
国際広報室 特定研究員 和田濱裕之氏
未来生命科学開拓部門 特定拠点助教 米谷耕平氏
内 容 ・ボードゲームで学ぶiPS細胞研究
・iPS細胞の観察
・iPS細胞について考えよう
午前の部、午後の部それぞれ41名ずつの中高生が、先端技術の最前線で活躍する研究者と直接ふれ合いながら、再生医療分野等の研究について学びました。

和田濱先生の講義
はじめに、講義とボードゲームにより、iPS細胞のような多様性をもった幹細胞からどのように神経細胞や赤血球などの細胞が生じるか、また、研究者が日頃どのような活動をしているかを学びました。
次に、観察の仕方について学び、人によって見ているポイントや表現の仕方が違うことを体験しました。その後、実際にiPS細胞とiPS細胞から分化させた細胞(神経細胞、肝細胞、心筋細胞)を観察し、見分けることにチャレンジしました。受講生たちは、グループごとに顕微鏡で何度も細胞を見比べ、判断の根拠についてお互いの意見をぶつけ合いながら、活発な議論を繰り広げました。

左から、ボードゲーム、細胞の観察、生徒の質問に答える米谷先生と生きたiPS細胞画像
最後は、「iPS細胞があらゆる細胞に分化できるとすれば、それをどう証明するか」というテーマで話し合いをしました。現時点で答えの出せない問いに対して、型にはまらない自由な発想や、倫理面にも配慮した意見が出るなどして、講師の先生方も感心しておられました。
受講生からは、「iPS細胞についてさらに興味がわいた。」「答えがない問題に対し、自分なりに考えることが大切だと思った。」「iPS細胞を見るために参加したが、学んでいくうちに研究の大変さや面白さを知ることができ、将来研究の道に進むのもいいなと思った。」といった声が聞かれ、第一線で活躍する研究者から直に学ぶことで、学びに向かう気持ちがより強くなったことがうかがえました。