2021年6月22日 火曜日
6月19日(土)、20日(日)に缶サットHigh School「缶サット構造系講座」を開催しました。今回の講座では、缶サットの形状による飛行への影響について基本的な原理から応用までを学び、7月22日(木)、23日(金)に開催する「ふくい缶サットグランプリ」に向けて缶サット製作と飛行テストを行います。新型コロナ感染症拡大の影響で、東京大学の講師2名はオンラインでの支援になりましたが、青柳准教授を中心に缶サットに搭載する電子系機構の製作や、缶サットに取り付けるパラシュートの製作を行いました。
1日目
午前中は、青柳准教授と今村講師から、福井県における超小型人工衛星の現状や今から製作する缶サットについての講義を受けました。また、青柳准教授から実物のキューブサットを見せていただき、生徒たちはとても貴重な体験をすることができました。また、東大生の講師と缶サットについてオンラインで打ち合わせを行い、ミッションの確認や、これまで取り組んできての課題などを説明し、今後の進め方についてアドバイスをいただきました。午後は、缶サットの構造(主にパラシュート)を製作する班と電子系回路の製作、プログラムを行う班に分かれて作業を行いました。パラシュートの大きさやパラシュートと缶をつなぐ紐の長さを計算して、試行錯誤しながら製作を行いました。また、何度も回路やプログラムを見直し、講師の先生方のアドバイスを受けながら一つずつ課題を解決しました。
2日目
1日目に引き続き、パラシュート製作を行う班と電子系回路製作やプログラムを行う班に分かれて作業を行いました。また、ドローンを使って上空45mから缶サットを落下する飛行テストを行いました。飛行テストでは、パラシュートが開かなかったり、プログラムがうまく作動しなかったりなど、室内ではわからなかった課題が次々と見つかりました。7月に開かれる「ふくい缶サットグランプリ」に向けて、受講生は時間ギリギリまで課題解決に向けて一生懸命取り組んでいました。最後にブリーフィングを行い、2日間での進捗状況や、各チームで見つかった新たな課題を共有し、まとめを行いました。
2日間の講座を終えて、参加した受講生からは「ゼロから物を作ることはすごく大変だと思ったけど、すごく達成感を得ることができました。」「機材や部品が豊富に用意されており、自分たちが達成したいミッションを叶えることができた。また、講師の先生は丁寧に教えてくださり、作業がはかどった」「工学系への進学を考えている自分にとって、トラブルが多々あったが、課題を解決していくプロセスはとてもためになりました」などの感想が得られました。