2019年9月26日 木曜日
9月7日(土)にアドバンス講座(生物分野 第3回)が開催されました。
福井県出身の平瀬作五郎 氏は1896年にイチョウの精子を発見し、日本最高の学術賞である恩賜賞を受賞しました。今回の講座は、教育博物館の「平瀬作五郎展」との共同企画で、平瀬作五郎が行ったイチョウ精子の観察を行いました。受講生は、恩賜賞のメダルや平瀬作五郎の論文が載った本等を、教育博物館の吉田智 館長に紹介していただきました。実習では、富永英之 理学博士、前田桝夫 福井大学教授に講師を務めていただき、藤島高校の生物部に実習アシスタントをしてもらいました。イチョウは4月~5月に開花・受粉し、8月下旬~9月上旬に精子をつくり受精します。精子を観察できる期間は24~36時間です。銀杏の先端部を切り、珠孔の近くを顕微鏡で観察しました。タイミングが合わず、精子を観察することはできませんでしたが、精子になる一歩手前の精母細胞は観察できました。生徒からは「精子の前段階の細胞はいくつか見ることができましたが、あともう少し遅ければ見えたかもしれないという時期だったので、非常に悔しかったです。」「カッターやメスなどで、プレパラートを作って観察するのは楽しかったです。」といった感想がありました。