2020年10月19日 月曜日
10月18日(日)に第1回のアドバンス実験講座を開催しました。今年度は、休校の影響で例年5回実施しているアドバンス実験講座を3回にして行うことになりました。当日は、福井県内の高校生60名(全11高校)が物理・化学・生物の各講座に分かれて実験を行いました。
物理分野「電流電圧特性曲線」
今回は、さまざまな電気素子の電流と電圧を測定し、その関係を特性曲線で表しました。カーボン抵抗、豆電球、マブチモーター、LEDで特性曲線を描き、その性質を学びました。できあがるグラフに見通しを持ち、測定する電圧を議論しながら実験を進めていました。また、測定を通して素子が持つ性質を予測しながら仮説を立てて実験を行うことができました。「実験結果からおかしいと思ったところを予想しながら実験し直すことで、より深い学びができたと思います。」「LEDの色による電圧の違いなど、もっと知りたいと思うことが増えました。」などの感想が聞かれました。
化学分野「中和滴定と実験の基礎操作」
今回は、ドロップカウンターとpHセンサー、タブレットを用いて中和滴定曲線を作成し、その性質を比較しました。滴定で扱う酸の種類を変えたときに、どのような滴定曲線になるかを予想しながら実験を行いました。得られた滴定曲線の形状から、酸の価数や強弱の違いを読み取ったり、pH変化と指示薬の変化を関係付けたりしました。参加した生徒の感想には「中和点を求める方法は一つでなく、たくさんのやり方があるということがわかりました。」「加える塩基1滴でpHが急激に変化することがわかりました。」などの感想が聞かれました。
生物分野「酵母菌のアルコール耐性を調べる」
今回は、2年前の理数グランプリの題材である「酵母菌のアルコール耐性」について調べる実験を実施しました。酵母菌はアルコール発酵でアルコールを発生します。アルコールには殺菌能力があり、酵母菌自身もアルコールにより死んでしまうこともあります。酵母菌がどれくらいのアルコール濃度まで耐性があるのか、各班で0~25%の濃度のアルコール濃度を決めて調整し、測定時間を決め調べました。参加した生徒の感想からは「エタノールの濃度により反応が変わることが分かった」などの感想が聞かれました。