2022年11月12日 土曜日
令和4年11月12日(土)9:30~15:30 於:福井県教育総合研究所 サイエンスラボ
第2回わくわく!アドバンス実験講座を行いました。この講座は、理科についてもっと深く学びたい、または実験をしたいと考えている高校生の皆さんを対象とし、科学的な思考力と実験技能の向上を目指しています。今回は、福井県内から8校、13名の高校生が実験に取り組みました。
★テーマ「暗くなったらライトが点灯する回路を考えよう」
中学校理科で勉強した直流回路(直列つなぎと並列つなぎ)の原理を応用して、周囲の明るさに応じて自動点灯する回路を製作しました。学校で使う素子としては「カーボン抵抗」がほとんどですが、今回の実験ではカーボン抵抗以外に「LED」「CdSセル」といった特殊な素子を扱いました。これらは、抵抗値が一定である「抵抗」に対して、「LED」は流れる電流と向きに応じて抵抗値が大きく変化し、「CdSセル」は素子に当たっている光の強さで抵抗値が変化します。これらの特性を調べた後に、CdSセルに光を当てなかったときにLEDが明るく点灯する回路として、各自で素子の配置を考え、自由に組み立てました。
基本となる中学校理科で勉強した回路と、新たに学んだ素子を組み合わせ、「暗くなったらCdSセルの抵抗が大きくなるから・・・」などと試行錯誤をしていました。また、このような課題を解決するために、やみくもに調べるのではなく、調べ方の方針を決めて結果を見通すことで探究的な学びが進むことも体験しました。
最後には、「LED」や「CdSセル」は、どのような原理で抵抗値が変化しているか、について化学領域からの視点で結晶構造とキャリアについて考えました。
参加した生徒からは、「中学時代の内容の分野でも深く探究していくと難しい問題になって楽しかったです。」「ここまで実験器具が揃った状態で実験をしたことがなかったため、いつも以上に頭を使って考えられて面白かったです。」「論理的な思考を鍛えるべくこの講座に申し込みました。講座では難しいながらも楽しく回路を組み立てて学べました。この講座を通して得た考え方を忘れないようにしたいです。」「最後のトランジスタを使った回路作りをトランジスタのCBEの位置を間違えていたせいでできなかったのが、とても悔しかったです。しかし、周囲が暗くなったときLEDが光る回路は、様々な高校がある中で、一番先に作ることができたから嬉しく思います。このアドバンス実験講座に参加して、回路についての知識が深まり、ブレッドボードを使った回路作りをマスターできたので、いい経験になりました。」という感想が聞かれました。
わくわく!アドバンス実験講座は、第3回を12月10日(土)に実施します。